日産GT-R プレミアム・エディション T-スペック(MY2025)

今回は日産GT-R プレミアム・エディション T-スペック(MY2025)をご紹介致します。

「日産・GT-R(R35)の集大成」とも言えるのがこのプレミアム・エディション T-スペックだろう。
2025年8月を持って日産はR35型GT-Rの生産を終了すると発表、故に集大成と言わしめるものだ。

GT-Rというクルマのスタートアップは言うまでも「スカイラインGT-R」が源流となっている。
ところが今まではあくまでもスカイラインをベースとしたエヴォリューションモデルがGT-Rであったが、
2007年にR35型GT-Rがデビューした時に「スカイライン」の名前が外れてベースモデルを持たない完全新設計車種として「GT-R」という単一車種となったのである。

R35型GT-Rに合せて完全新設計で開発されたV型6気筒3.8リッターツインターボエンジンのVR38DETT型エンジンは、
エンジンブロックはアルミ合金の鋳造で作られており、高出力時にエンジンブロック本体の剛性を持たせるため、
クローズドデッキ構造となっており、ライナーレスとすることで軽さと剛性を共存させる作りとなっている。
2007年のデビュー時では最高出力480PS、最大トルク60.0kgf・mというスペックだったが、絶え間ないマイナーチェンジを繰り返し、2025年型のNISMO以外のモデルでは最高出力570PS(6,800rpm)、最大トルク65.0kgf・m(3,300~5,800rpm)と、
最大出力に至っては100PS近いパワーアップを果たしており、現行車種の中で最もハイパワーなクルマとなっている。
(尚、2025年のGT-Rニスモは最大出力600PS(6,800rpm)、最大トルク66.5kgf・m(3,600~5,600rpm)。)

先に記した通り2007年にデビューした時、GT-Rは最高出力480PS、最大トルク60.0kgf・mという数字を引っ提げており、
当時の国産車としてはかなりインパクトのあるスペックで勝負していたが、年々マイナーチェンジをする度に、
音や出力特性の変更などのフィーリングの面でも多くの改良を重ねていたのも印象的なクルマだろう。
MY2025のGT-Rの最高出力570PS(6,800rpm)、最大トルク65.0kgf・m(3,300~5,800rpm)というスペックは、
もちろんハイパワーではあるが今となっては他のスーパーカーのスペックからしても飛びぬけた数値ではないが、
吸排気系の改良やエンジン内部のムービングパーツ(ピストン、コンロッド、クランクシャフト)の重量合わせや、
各部品の精度アップを図ることによりフリクションロスの低減とエンジンレスポンスの向上で、
マイナーチェンジによる年次を重ねるごとに濁りと雑味の無いフィーリングをGT-Rに与えている。

そしてトランスミッションは2007年から変わらずGR6型のデュアルクラッチ式セミオートマチックトランスミッションだが、
初期モデルだと意外とドカンと繋がるラフなフィーリングであったり、ソレノイドバルブの固着による作動不良や、
ギアポジションセンサーの不良などのマイナートラブルが多々あったが年次改良を重ねてトラブルは克服、
MY2013以降のGT-Rではそれらのトラブルは解消されており、それ以降はエンジン本体と同様に、
トランスミッション自体のフィーリングの改善(制御アルゴリズムの変更など)を行うことで、
現行型では街乗りはよりスムーズに、踏めばより鋭いレスポンスとフィーリングを得ている。

また2007~2016年までは内装のインストルメントパネル周りのデザインが変化が無かったが、
2017年以降のモデルではリニューアルされ高級感のあるデザインと本革やアルカンターラを用いたものとなっており、
今迄のプラスチック製部品中心のスパルタンな印象の内装から高級感を感じるGTカーらしい印象に変わっている。
さらにT-スペックでは専用の片側5mm幅広フロントフェンダー、RAYS製専用アルミ鍛造ホイール、
NCCB(Nissan Carbon Ceramic Brake)カーボンセラミックブレーキ、ダークグリーンの専用内装色、
専用サスペンションセッティングが特筆すべきポイント。
「GT-Rの「走り」だけでなく「雰囲気」「質感」も重視したい。でも、NISMOは硬すぎ、過激すぎる」というユーザーにピッタリなのがこのT-スペック。つまり「ニスモ」と「標準車」の良いとこどりのような『大人のGT-R』に仕立てられているのだ。

今回のオーダーはボディの塗装箇所全面へのプロテクションフィルム施工とその施工箇所へのフュージョンプラス施工、のコンプリート施工+コーティングの組み合わせをチョイス。

ボディやフロントガラスに対する抜かりのない飛び石やキズへのプロテクトとボディへの汚れの付着を徹底的に抑えるフュージョンプラス施工により「キズや汚れなどどこからでもかかってきなさい」と言わんばかりセット。
オーナー様には安心してハイパフォーマンスかつピュアな走りを心から楽しんで欲しいと願うばかりである。