今回はアルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ 100th アニヴェルサリオをご紹介します。

”アルファロメオ”といえばイタリアに古くからある由緒正しい自動車メーカー、それも乗る人の感性に訴えかけるようなクルマばかり創る、正に”イタリアの魂と情熱”というものを体現するようなメーカーである。創業は1910年のこと、元々の社名はA.L.F.A.社(Anonima Lombarda Fabbrica Automobiliの頭文字、「ロンバルダ自動車製造株式会社」の意味)であり、1918年に実業家のニコラ・ロメオ氏が経営を引き継ぎ、1920年に今の社名である、「ALFAROMEO」となった。
ニコラ・ロメオ氏はレース活動が自動車の購買の増加やイメージアップに繋がる事や技術のフィードバックが得られることを理解していたので積極的にレース活動に参加した結果、それが今のアルファロメオ社のスポーティなクルマ造りの礎となった。
そして時は過ぎ、2016年にアルファロメオはプレミアムなSUVである”ステルヴィオ"のリリースに打って出たのだった。
「ステルヴィオ」という車名はイギリスBBCのテレビ番組「トップ・ギア」では「最高の道」と評される、
イタリア北部にある峠の「ステルヴィオ峠」から名付けられたもの。
ステルヴィオのデザインの主導をしたのはカルメロ・ジャンノーネ(Carmelo Giannone)。
彼が描いたラフスケッチを元に肉付けしできあがったのがステルヴィオ。デザインはどことなく、
少し前のアルファロメオの文法も取り入れており、斜め後ろのスタイリングはブレラのようでもある。
新しいスタイリングと伝統的なスタイリングを融合させたのもアルファロメオらしいポイント。
ステルヴィオは一見、今までのアルファロメオらしくないSUVのように見えるがそれとは裏腹に走りは実にホット、
走りを堪能する道から由来するその名前に恥じないスーパーSUVに仕上がっている。
特にクアドリフォリオはエンジンはフェラーリ社に由来したもので2.9LのV型6気筒DOHCツインターボエンジンを搭載している。
このエンジンはフェラーリのカリフォルニアTや488GTBに搭載されるF154というモデルネームを持つV型8気筒DOHCエンジンをベースに開発したもので、元になったF154型から2気筒減らしてV型6気筒エンジンとしたもの。
エンジンの製造はフェラーリのマラネロ工場にて行われておりブランドの違いにより正式に「フェラーリ製」と謳われていないものの、フェラーリのエンジニアにより開発されフェラーリと血を分けたエンジンと言って差し支えがないだろう。
肝心のエンジンスペックは510ps(@6,500rpm)/61.2 kgm(@2,500 rpm)となっており、
決して軽いとは言えない1,960kgの車重を283km/h最高速度まで引っ張り、0-100km/h加速が3.8秒を誇り、
また数年前まではニュルブルクリンク最速のSUVでもあったのも頷ける。



またBMWの3/5/7シリーズやアウディのA4~A8シリーズなどのハイパフォーマンスカーに搭載され、
変速スピードの速さや滑らかさ、高トルクへの対応可能であることや軽量かつ小型である事で高く評価されている、
ZF社製の8HPと呼称されるトランスミッションを採用しており、そこから出力されたパワーはカーボンファイバー製の、
プロペラシャフトを伝って四輪に分配されるが、クアドリフォリオに限ってはリアに機械式のLSDが装備されており、
これが意味することは縦置きエンジン/ミッション(FRベースの四輪駆動ということでもある)とすることで、
後輪のトラクションを積極的に活かし、ハンドリングやドライビングを自体を楽しむクルマ造りをしているということだ。
四輪駆動システムは「Q4」と呼ばれるオンデマンド式で0:100~50:50の間で前後駆動配分をコントロール。
四輪駆動とは言え、縦置きレイアウトなのもあり基本の根っこの部分はFR車らしい顔を覗かせる。
足回りに関してはALFA DNA ドライブモードシステムと呼称されるアクティブ制御が装備されており、
前:ダブルウィッシュボーン/後:マルチリンクとスポーツカー定番のサスペンション方式と相まって、
ロール感は少なく初期応舵がシャープでキレがあり、SUVらしからぬ鋭いハンドリング性能は特筆すべき点だ。
そしてこのステルヴィオ・クアドリフォリオ 100th アニヴェルサリオというモデルはイタリアのシチリア島にて1906年~1977年に掛けて開催されていた公道レースのタルガ・フローリオでアルファロメオが初優勝した1923年から100周年を記念したモデル。
フロントフェンダーに貼り付けられたバッジの四つ葉のクローバー(イタリア語で「クアドリフォリオ=Quadrifoglio)」)は、
1923年にアルファロメオ・RLTFを駆るレーサーであるウーゴ・シヴォッチがタルガ・フローリオ初勝利時にゲン担ぎとして、
RLTFの車体に描いたことでアルファロメオ初の勝利を呼んだ事から伝統のマークとなっている。
そしてこのステルヴィオ・クアドリフォリオ 100th アニヴェルサリオは通常モデルとの違いとして、
専用の外装色である「モントリオールグリーン」が採用、前:対抗6ポッド/後:対抗4ポッドのブレーキキャリパーは、
ゴールド塗装となり、インストルメントパネルやシートのステッチはそれに合わせてゴールドのものが用いられている。
加えてインストルメントパネル助手席側にはタルガ・フローリオ初優勝を示す「100」の文字が縫われている。
また「100」の数字通りこのクアドリフォリオ 100th アニヴェルサリオはステルヴィオとジュリアに設定されており、
2車種合計で世界限定100台、日本正規輸入台数38台限定でステルヴィオは21台、ジュリアは17台となっており、
ステルヴィオの中でもとっておきのステルヴィオがこのクアドリフォリオ 100th アニヴェルサリオなのだ。


今回はボディの塗装箇所全体をアルティメットプラスでカバーするご依頼を頂きました。
このような貴重なボディカラーを持つクルマをオリジナルペイントで維持する為にオーナー様はXPELのペイントプロテクションフィルム(以下PPF)を選んでくださりました。希少なクルマを傷から確実に守るのにPPFは最適な選択肢だと思います。
このように希少なおクルマにお乗りになられている方こそXPELのPPFはピッタリではないでしょうか。

